透視能力がない限り、求人票を見ただけでは、その会社の雰囲気や、実際の業務内容を完全に把握することはほぼ不可能です。
もちろんある程度の概要を把握しておく必要はあります。
うちの会社はアットホームです”
これは、雰囲気のいい職場であるアピールをしているように見えますが、「あなたもノリをアットホームな私たちに合わせてくださいね」という意味合いにも取れます。
当然、話しかけられる事が苦手で、黙々と作業に集中したり、仕事とプライベートを切り分けたい人だっています。
残業時間だって、仕事の進み具合で変動しますし、 正直、入ってみないとわからないことが多いんですよ。
私が実際経験した中で、「ごめんね、求人票には書いてなかったんだけど、実は夜勤もあるんだよね。」なんてこともありました。
「ボーナス全然貰えないんだけど…。」
「お局みたいな人がいて辞めたい」
このように思う事は色々ありますが、実際に仕事を始めてみて、以下のような事が当てはまったら、今の職場を続けるか考え直しましょう。
求人票に書かれていた待遇と違う
職場によっては、ボーナスの条件がきちんと記載されていたとしても、実際は給料の中にすでに含まれていて、尚且つ給料自体が低いことがあります。
私たちとしては、最初にまず求人票の情報を元に応募するわけですから、はっきり言ってそれは詐欺になります。
給料の相談に関しては、デリケートな問題なので、なかなか人に言いづらいですし、仮に同僚や先輩、上司に話したとしても「うちは低いんだよね」と片付けられるのが落ちです。チクられたりでもしたら、気まずくなります。
まずは、徐々に変わるものなのかどうかを様子見して、他の求人とも比べてみましょう。
友人に話してみるのもアリです。あとは業種や地域によって格差があるので、全国的に見てどのぐらい開きがあるのかを調べておくのも良いでしょう。
残業が多い
これは仕事の内容にもよりますが、それだけ負担が大きいということは、簡単に言うと”一人に任せる仕事量が多い”ということです。
個人の能力という議論にもなりそうですが、中には「あの人YESマンだから全部任せようぜ」のように悪知恵を働かせる人もいます。
会社は基本的に、お金を浮かせるために人件費を極力減らして、一人の労働時間を増やしたいと思っているので、今は定時で帰れたとしても、試しに深夜に会社を外から眺めてみて、2時とか3時まで明かりが付いていたら考えものです。
公私混同がある
もうこれは部活の延長みたいなもので、やっかいなのが行事に参加しないと”仲間外れ”が発生しやすいことです。
ただ飲み会などは、苦手な人もいるかと思いますが、お酒の力を借りて本音で会話をすることで、人間関係を円滑にするという側面があるので、一概にはマイナス要素とは限りません。
でもやはり、仕事上での人との距離感は大事ですので、言いたくないプライベートな事を言わされるような環境はストレスです。
特に地方や田舎のほうだと、ネットワークが狭く、娯楽が少ないため、人の情報を話のネタにしたいという傾向が強いので、干渉されたくない人は、可能であればなるべく都会のほうでの仕事探しをお勧めします。
いじめを受けている
無視
仕事で重大なミスが発生しないためにも、周りとの連携は欠かせません。
それなのにこちらが挨拶しても反応が無かったり、手伝って欲しい場面でも知らんふりをされたら、その人たちは、自分たちの事しか考えていない、もしくはいじめの体質が蔓延しているのかもしれません。
もしそうだとしたら、会社の管理体制がずさんだということです。
特に新入社員は右も左も分からなくて当然ですから、そのことを理解できているかどうかでその職場の雰囲気がわかります。
目安として、しょっちゅう求人募集がある会社は、他にも考えられる要因はありますが、新人いじめが習慣化している可能性が高いです。
統一性がない
先輩や上司によって言ってることがコロコロ変わることがあります。
ただ単に、それぞれのやり方があるのであれば、良い所を取り入れたり、相談や話し合いの場を設けてもらえばよいですが、相手を混乱させて追い詰めるためにわざと揺さぶってくる場合は、それはいじめになります。
「露骨に辞めさせるより、指導するフリをして相手が辞めたくなる状況を作ろう」というようなことを企んでいる場合もあります。
とりあえずはメモを取る習慣を身に付けて、気になるところを質問しましょう。
それでも全部自分のせいにされたり、改善がないようであれば、辞めることも視野に入れるべきです。
ストレスが無駄に蓄積される一方ですからね。
もちろん、常に自分で考えて努力することは大切です。
でもその苦労と結びつかないことは割り切りましょう。
マニュアルがない
「忙しいから作る暇がない」
「なんでも教えて貰えると思うな」
本当に言ってることは正しいのでしょうか?
忙しいと言っておきながら、やることがなくPCで余計なことを調べていたり、後輩に教える事自体面倒くさいという自己中上司もいます。
そもそも、最初の型がなければ仕事なんてできません。
勝手なことをしても怒られますし、会社側にも迷惑をかけることになりますから。
だったら募集するなよって話です。
対策
日記を書く
もし理不尽なパワハラやセクハラを受けていると判断した場合は、なるべく毎日、いつ、どこで、誰に、どんなことをされたのかを、メモ帳でもPCでも記録が残せるものであればなんでもいいので、詳細に日記形式で書きましょう。
「俺がそんなことしたか?」とはぐらかされた時に正確に返答できますし、労働基準監督署などに相談に行った場合、証拠として判断されます。
録音しておく
日記だけでは信憑性が薄い場合に効果的です。
とっさにセッティング出来ない場合は、通勤する時からすでに準備しておきましょう。
プライバシーの侵害とみなされそうですが、日記と合わせて、自分がほんとに精神的なダメージを負っているという形跡が残せれば正当性を証明できます。
ブラックかホワイトかは、その会社の方針や、自分が求める基準によっても判断が異なります。
募集する側は、いかに上手く組織を回していくか、応募する側は、自分の理想の職場に出会えるか、それぞれが立場が異なりますので、完璧な状態でマッチングすることはなかなか難しいです。
もちろん会社だけが悪者というわけではありませんし、自分でできる工夫は怠らないほうがいいです。
もしどうしようもできない場合は上記の事を参考にしてみてください。